初期脱毛はいつまで続く?AGA治療で初期脱毛が起きる期間と見た目の変化

 

AGA治療を開始すると、一時的に抜け毛が増える「初期脱毛」が起こることがあります。
これは決して治療が失敗しているわけではなく、むしろ治療効果が現れているサインですが、抜け毛がいつまで続くのか、見た目に影響がないのかが気になる方もいるでしょう。

この記事では、初期脱毛の原因や具体的な症状、症状が続く期間について解説します。

初期脱毛の原因や起こる症状の特徴とは?

初期脱毛の原因やメカニズム

AGA治療の副作用の一つとして、一時的に抜け毛が多くなることを初期脱毛と呼びます。

初期脱毛が起こる原因には、髪の毛の成長サイクルが大きく影響しています。
髪の毛は、頭皮にある毛根で作られ、成長期、退行期、休止期というサイクルを繰り返しながら、長いものだと数年かけて生え変わります。
成長期に伸びた髪は、やがて成長が止まる退行期を経て、古い髪の毛が抜けていく休止期を迎えます。

AGA(男性型脱毛症)は、男性ホルモンの影響でこのヘアサイクルが乱れ、髪の毛が十分に成長しないまま抜け落ちてしまう状態です。
そしてAGAの治療に使用される薬は、この乱れたヘアサイクルを整え、髪の毛が再び成長期へと移行することを促します。

初期脱毛は、このAGA治療薬の効果が現れ始める過程で起こります。
治療薬によって、休止期に入っていた髪の毛が成長期へと一斉に移行することで、古い髪の毛は押し出されるように抜け落ちていくのです。そのため、新しい髪が生えてくる前に、一時的に抜け毛が増えたように感じます。

初期脱毛の段階と具体的な症状

初期脱毛は、AGA治療薬を使用し始めてから約2週間~1ヶ月後くらいに始まることが多いです。

初期脱毛が始まると、抜け毛の量が増えるため、不安に感じるかもしれません。
しかし、初期脱毛はあくまで一時的なものであり、通常は数ヶ月以内に治まります。 初期脱毛の症状としては、次のようなものがあります。

  • 朝起きた時に枕に多くの髪の毛が付いている
  • シャンプーやブラッシングの際に、抜け毛が増えたと感じる
  • 髪の毛にボリュームがなくなったように感じる
  • 頭皮が痒い、または軽い痛みを感じる

初期脱毛はこれまで休んでいた毛根が活発に活動し始め、新しい髪の毛が生えてくるための準備段階と捉えることができます。
そのためこれらの症状が見られる場合でも、過度に心配する必要はありません。

初期脱毛はどのAGA治療薬でも起こる可能性がある

AGA治療で使用される薬には主にフィナステリド・デュタステリド・ミノキシジルの3種類がありますが、初期脱毛の症状はどの治療薬を使用する場合でも起こる可能性があります。

それぞれの治療薬で起こる初期脱毛以外の副作用や効果、購入方法については、以下の記事で詳しく解説しています。

初期脱毛はいつまで続く?発症期間・経過・見た目の変化

初期脱毛は、AGA治療薬を使用し始めてから、約2週間~8週間ほどで現れることが多いです。
個人差はありますが、早い方だと2週間ほどで初期脱毛が始まり、3ヶ月ほどかけて徐々に落ち着いていくケースが多いです。

初期脱毛の期間には個人差があり、短い人で1ヶ月ほど、長い人では3ヶ月以上続くこともあります。

初期脱毛の期間は、体質や生活習慣、髪の毛のサイクルなどによって大きく変わる可能性があります。
例えば、普段から栄養バランスの偏った食事をしている人や、睡眠不足が続いている人は、初期脱毛の期間が長引く傾向があります。 また、ストレスや喫煙なども、初期脱毛の期間に影響を与える可能性があります。

初期脱毛の期間に影響を与える可能性がある要因
要因 影響
体質 薬の吸収率や代謝速度に影響し、初期脱毛の期間や抜け毛の量に影響する可能性があります
生活習慣 食生活や睡眠不足、ストレスなどは、髪の毛の成長を阻害し、初期脱毛の期間を長引かせる可能性があります
髪の毛のサイクル 成長期や休止期の期間は個人差があり、初期脱毛が始まるタイミングや期間に影響を与えます

初期脱毛で抜け毛が増える経過

初期脱毛の経過は、大きく4つの段階に分けられます。

AGA治療開始から2~8週間
AGA治療薬の使用開始後2週間~8週間で、明らかに抜け毛が増えたと感じるようになります。
朝起きた時に枕に髪の毛がたくさんついていたり、シャンプーやブラッシングの際に抜け毛が増えたりします。
初期脱毛開始から約4週間
初期脱毛が始まると、4週間ほどの間、抜け毛が続きます。
不安になる方もいるかもしれませんが、初期脱毛は一時的なものですので、心配する必要はありません。
初期脱毛開始から1~3ヶ月
AGA治療の開始から3ヶ月ほどが経つと、薬の効果が出始めて成長期の髪が伸びてくるようになります。徐々に抜け毛の量が減っていき、初期脱毛が終わりに近づいていることを実感できるでしょう。
健康な髪の毛が増え、髪にハリやコシが出てきたと感じる方もいるでしょう。

初期脱毛の期間中は、抜け毛が気になり、不安になることもあるかもしれません。
しかし、初期脱毛はAGA治療の効果が現れているサインの一つです。 焦らずに、医師の指示に従って治療を続けることが大切です。

初期脱毛で見た目が大きく変化することはない

初期脱毛で抜け毛の量が増えると、見た目にも影響が出るのではないかと心配になってしまう人もいるでしょう。しかし、基本的には初期脱毛による見た目の変化は心配する必要はありません。

一般的な初期脱毛の場合、通常は元々生えていた細く短い髪の毛が新しい髪の毛に押し出されて抜けていきます。

長く初期脱毛が続く場合には抜け毛の量が多くなり、一時的に髪全体のボリュームが減ったように見える可能性もありますが、明らかにボリュームが減る場合には初期脱毛以外の原因が考えられます。

目に見えて見た目の変化が起こった場合には、医師に相談してみましょう。

初期脱毛が終わらない場合に考えられる理由とチェックポイント

初期脱毛は、一般的に1~2か月程度で抜け毛が落ち着いてくることが多いとされています。
しかし、3か月以上続く場合や、頭部全体の毛量が短期間で大幅に減ってしまった場合は、初期脱毛ではなく、他の脱毛症や頭皮環境の悪化が原因となっている可能性も考えられます。

初期脱毛が長引く原因
  • 頭皮環境の悪化
  • 生活習慣の乱れ
  • AGA以外の脱毛症

頭皮環境の悪化は、抜け毛を促進する大きな原因となります。
頭皮は顔の皮膚と同じように、紫外線や乾燥、汚れなどの影響を受けやすい場所です。頭皮が汚れていると、毛穴が詰まりやすくなり、髪の毛の成長を阻害してしまうことがあります。

生活習慣の乱れも、初期脱毛の長期化に繋がることがあります。
睡眠不足や栄養バランスの偏りは、髪の毛の成長に悪影響を与えます。髪の毛は、成長ホルモンが分泌される睡眠中に作られるため、睡眠不足になると成長ホルモンの分泌量が減り、髪の毛の成長が阻害されてしまうのです。

初期脱毛が続く場合には、AGA以外の脱毛症が隠れている可能性もあります。
脱毛症にはAGA以外にも、円形脱毛症、粃糠性脱毛症、牽引性脱毛症など様々な種類が存在します。

医師に相談すべき抜け毛かどうかのチェックポイント

初期脱毛は一時的なものですが、中には「これはおかしいな?」と感じるような症状が現れることもあります。
自己判断せずに、以下の様な症状がある場合は、早めに専門医に相談することをおすすめします。

初期脱毛の症状が気になる場合のチェックポイント
  • 長く太い髪の毛が多く抜けている
  • 髪の一部が明らかに薄くなっている
  • 抜け毛の量が明らかに多い
  • 頭皮に赤みやかゆみがある
  • 全身の倦怠感や体重減少がある

初期脱毛では細く短い髪の毛が抜けていくため、長く太い髪の毛が多く抜けている場合には、初期脱毛とは異なる原因で正常なヘアサイクルの髪が抜けてしまっている可能性があります。
髪の一部が明らかに薄くなってしまっている場合には、円形脱毛症などの可能性があります。円形脱毛症は、自分の免疫細胞が髪の毛の細胞を攻撃してしまう自己免疫疾患が原因で、AGAとは全く異なる脱毛症なので、医師による治療が必要です。
また朝起きた時に枕に大量の髪の毛が付いている、シャンプーやブラッシングの際に、以前と比べて明らかに抜け毛が増えたと感じる場合にも注意が必要です。

頭皮に赤みやかゆみがある場合には、炎症が起きている可能性があります。
炎症がひどくなると、髪の毛の成長を阻害してしまう可能性があるので、早めの対処が必要です。

抜け毛の症状だけでなく、倦怠感や体重減少などの身体症状が出る場合には、甲状腺疾患など他の病気が隠れている可能性もあるため、医師に相談の上で検査を受けることをおすすめします。

初期脱毛が長引く場合は様々な要因が考えられますが、自己判断をするのは難しいため、早めに専門医に相談することをおすすめします。

初期脱毛が続く場合にできる3つの対処法

初期脱毛が続く場合の対処法

初期脱毛が続く場合でも、治療薬の服用・使用は継続しましょう。
抜け毛が続くからと言って薬をやめてしまうと、薬の効果が得られなくなり、再びAGAが進行するようになってしまいます。

また日常生活の中でできる対処法で特に大切なのは、「頭皮環境を整えること」と「髪の毛の成長を助ける生活習慣を身につけること」です。

1.食事で髪の毛に栄養を届ける

髪の毛の成長には、タンパク質、ビタミン、ミネラルなど、様々な栄養素が必要です。これらの栄養素が不足すると、髪の毛が細く弱くなってしまい、抜け毛が増えてしまう可能性があります。

例えば、髪の毛の主成分であるタンパク質は、肉、魚、卵、大豆製品などに多く含まれています。
これらの食品をバランスよく摂取することで、新しい髪の毛の成長を促し、初期脱毛を含む抜け毛の量を減らすことができます。

2.睡眠をよくとる

睡眠中は、髪の毛の成長を促す成長ホルモンが分泌されます。睡眠不足になると、この成長ホルモンの分泌量が減ってしまい、髪の毛の成長に悪影響を与えてしまいます。

睡眠を十分にとることも、新しい髪の成長を促し、初期脱毛を終わらせるためには重要です。

3.頭皮環境を改善する

頭皮環境が悪化すると、毛穴が詰まりやすくなったり、炎症を起こしやすくなったりして、余計に抜け毛が増えてしまう可能性があるので、初期脱毛の期間中は特に頭皮環境にも気を配りましょう。
頭皮環境を整えるためには、自分に合ったシャンプーを選び、正しく洗髪することが大切です。洗浄力の強すぎるシャンプーの使用は避け、頭皮を優しくマッサージするように洗いましょう。

初期脱毛はAGA治療における1つの過程!

初期脱毛はAGA治療薬の使用によって起こる一時的な抜け毛現象であり、新しい毛髪が生えるための準備段階です。

初期脱毛は通常1~3ヶ月程度で落ち着きますが、3ヶ月以上続く場合は、頭皮環境の悪化や他の脱毛症が考えられます。
また頭皮環境を整え、生活習慣を改善することで、初期脱毛を改善できる可能性があります。

通常の初期脱毛であれば、4週間程度で自然と落ち着き、見た目にもほとんど影響が出ません。
一方で3ヶ月以上抜け毛が多い状態が続く、長く太い毛が抜ける、明らかに見た目に変化が出てきた、という場合には、早めに専門医に相談するようにしましょう。

AGA治療の詳細についてはこちらの記事もチェックしてみてください。

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